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解体コラム
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2025.06
02
特殊な建物の解体:難易度と費用が変わるケースとは?

こんにちは!霧島・姶良・鹿児島全域・都城の解体工事業者、解体専門店のコラム担当です。
建物の解体と聞くと、多くの方は一軒家や一般的なオフィスビルの取り壊しをイメージされるかもしれません。しかし、世の中には様々な構造や用途を持つ「特殊な建物」が存在し、それらの解体は一般的な建物とは異なるため、高い専門性と技術、そして多くの費用を要するケースが少なくありません。
この記事では、どのような建物が「特殊」と見なされ、その解体がなぜ難しくて費用が高くなりがちなのかを、具体的なケースを交えながら分かりやすく解説します。
「特殊な建物」とは?一般的な解体との違い
まず、「特殊な建物」とは一体どのような建物を指すのでしょうか?明確な定義があるわけではありませんが、一般的には以下のような特徴を持つ建物を指します。
構造が複雑な建物
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)や、地下構造が深く複雑な建物、ドーム型、吊り構造など、特殊な工法で建てられた建物。
アスベストなど有害物質を含む建物
過去に建材として広く使用されたアスベストが使用されている建物。
立地条件が厳しい建物
狭小地、隣接建物との距離が極めて近い場所、交通量の多い道路沿い、振動や騒音に厳しい地域にある建物。
用途が特殊な建物
煙突、高炉、プラント施設、危険物貯蔵施設、病院、学校、変電所など、特定の機能を持つ建物。
歴史的価値のある建物
文化財や歴史的建造物に指定されている、またはその可能性がある建物。
これらの建物は一般的な木造家屋や鉄骨造の事務所ビルとは異なり、解体方法の検討から実際の作業、廃棄物の処理に至るまで、様々な特殊な配慮と準備が必要となります。
なぜ特殊な建物の解体は難しいのか?費用が高くなる要因
特殊な建物の解体が難しいとされる理由と、それに伴い費用が高くなる主な要因は以下の通りです。
1. 複雑な構造と工法の専門性
要因: 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のように、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた強固な構造を持つ建物は、一般的な建物よりも解体作業に時間がかかります。また、高層ビルや地下深い構造物、ドーム型など特殊な形状の建物は、通常の重機では対応できないケースが多く、特殊な解体機械や工法が必要になります。
費用への影響: 特殊な機械の導入費用、それらを操作する高度な技術を持ったオペレーターの人件費のほか、作業時間の長期化などが費用を押し上げます。場合によっては、建物の部分的な補強や仮設構造物の設置が必要になることもあります。
2. 有害物質(アスベストなど)の存在
要因: 1970年代から1990年代にかけて建設された建物には、断熱材や耐火材としてアスベストが使用されている可能性が高くあります。アスベストは飛散すると人体に有害であるため、解体前に専門業者による調査と適切な除去作業が義務付けられています。
費用への影響: アスベストの調査費用、除去作業の費用、専門の作業員の確保、特別な飛散防止対策、廃棄物の処理費用などが加算されます。アスベストの種類や量によって費用は大きく変動します。
3. 厳しい立地条件
要因:
- 狭小地や隣接建物との近接
重機を搬入・展開するスペースが限られている場合や、隣家との距離が近い場合は、手作業での解体や、振動・騒音に配慮した慎重な作業が求められます。
- 交通量の多い道路沿い
解体作業中の交通規制や、通行人・車両への安全確保が重要になります。
- 振動・騒音への配慮
病院や学校、住宅密集地など、周囲への影響を最小限に抑えるための対策(低騒音・低振動工法の採用、防音シートの設置など)が必要になります。
費用への影響: 手作業による人件費の増加、騒音・振動対策のための資材費や設備費、交通誘導員の配置、作業時間の制限による工期延長などが費用に影響します。
4. 特殊な用途と付帯設備の処理
要因: 工場やプラント施設には、危険物貯蔵タンクや特定の有害物質を扱う設備が残っている場合があります。病院では医療廃棄物、変電所では高電圧設備など、それぞれの用途に応じた特殊な設備や廃棄物の処理が必要です。
費用への影響: 専門業者による設備解体・撤去費用、危険物処理費用、特殊な廃棄物の運搬・処分費用などが追加されます。これらの処理には法規制が伴うため、厳格な手順と管理が求められます。
5. 環境・法規制への対応
要因: 地域の条例や建築基準法、廃棄物処理法など、建物の種類や立地によって適用される規制が異なります。特に文化財や歴史的建造物の場合は、保存のための調査や、特定の解体方法が義務付けられることがあります。
費用への影響: 事前調査費用、申請・届け出にかかる費用、規制に対応するための特殊な工法や資材の導入費用、計画変更による追加費用などが発生します。
まとめ:専門家への相談が成功の鍵
特殊な建物の解体は一般的な建物と比較して、様々な面で専門的な知識と経験が求められます。予期せぬ問題が発生することも多く、計画段階での綿密な調査と準備が不可欠です。
そのため、特殊な建物の解体を検討されている場合は、必ず実績豊富な専門の解体業者に相談することをおすすめします。複数の業者から見積もりを取り、それぞれの提案内容や実績、対応力などを比較検討することで、安全かつ適正な費用で解体を進めることができるでしょう。
安易な業者選定は、追加費用や予期せぬトラブルにつながる可能性もあります。建物の特性を理解し、適切な計画を立ててくれる信頼できるパートナーを見つけることが、特殊な建物解体の成功の鍵となります。
解体工事に関する疑問や不安をお持ちでしたら、国分ハウジンググループ 解体専門店までお気軽にご相談ください。
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